ブラックトライアングルについて
こんにちは！福岡天神矯正歯科の歯科衛生士です！
今回はブラックトライアングルについてです！あまり聞き馴染みのある言葉では無いと思いますが歯と歯の間に黒い三角形の隙間があるのを見た事はありませんか？これをブラックトライアングルといいます！
ブラックトライアングルとは、歯と歯茎の間にできる三角形の隙間の事を言います。隙間からは口腔内(口の中)が見えます。小さな三角形ですので影のように黒く見える事からブラックトライアングルと言われています。また専門用語では鼓形空隙（こけいくうげき）とも言われます。
＜ブラックトライアングルの原因＞
「歯茎が下がってしまう」これがブラックトライアングルの原因です。
ただ歯茎が下がるといってもこれにも様々な原因があり、大きくわけて3つあります。
①加齢によるもの
少し難しい言葉が出てきますが、
歯は歯槽骨(しそうこつ)という骨に支えられています。
また、歯と歯の間の歯茎を歯間乳頭(しかんにゅうとう)といいます。
加齢とともに、歯の周りの細胞は働きが衰えてきます。すると歯槽骨の位置は下がり、歯茎も痩せてしまう症状が出てきます。
歯は歯茎に埋まっている方に向けて細くなっていますが、歯間乳頭が痩せてしまうとそこに隙間が生まれ、ブラックトライアングルができてしまうのです。
40代過ぎてからこの症状が見られる方が多くなっていきます。
②歯磨きによるもの
歯磨きはもちろんしっかりするに超した事はありません。歯石が溜まらないように、歯周病にならないように、しっかりと歯磨きをする必要があります。
しかし過度なブラッシング圧によって歯茎が傷つき下がってしまう事もあります。
これはブラックトライアングルの原因にもなっていきます。
また歯間ブラシを、間違ったサイズ、角度で使用しているとそれもまたブラックトライアングルの原因になります。
しっかり歯磨きをしている方でもブラックトライアングルになり得る可能性があるので、正しいブラッシング圧や当て方、自分に合った歯間ブラシのサイズなど歯医者で教えてもらうことが大切です！
③歯周病によるもの
「歯を支えている骨（歯槽骨）を溶かす病気」これが歯周病です。
歯槽骨が下がると歯茎も下がり痩せていきます。歯周病は若い方でもなる可能性の高い病気なのでご自身で行うセルフケアのやり方を知る事と歯医者で定期的なクリーニングを受け、しっかり予防していく必要があります。
矯正治療とブラックトライアングル
実は矯正治療とブラックトライアングルも関係があります。
「歯並びを良くするための矯正治療でブラックトライアングルができるの？」と驚かれた方もいると思います。
矯正治療そのものがブラックトライアングルの原因というわけではありません。
矯正治療は歯を動かす治療なのでお口の中が変化するとブラックトライアングルができる場合があります。
〈元の歯茎が腫れていた場合〉
矯正治療で歯並びが綺麗になると、以前よりも歯ブラシが届きやすくなり奥歯までしっかりと磨くことができます。その結果、炎症によってプクっと腫れていた歯茎が元の健康的な状態に戻り、更に引き締まっていき、ブラックトライアングルが現れる場合があります。
簡単にいえば「腫れが引いて本来の姿に戻った結果、以前は歯茎の腫れによって隠れていた隙間が見えるようになった！」という事です！(*^^*)
〈元の歯並びが悪い場合〉
歯が重なり合ってガタガタに生えている部分、このような歯並びを『叢生』といいます。
重なったり捻れていた歯には歯肉（歯茎）が重なって隙間が見えない状態になっていることが多いです。
歯が綺麗に並んでいくことで歯と歯の間の歯肉が引き伸ばされ、元の位置より歯肉の高さが低くなることがあります。これもまたブラックトライアングルが現れる原因となります。
ここまでブラックトライアングルについて説明していきましたが、
ブラックトライアングルができたからといって歯の機能にはなんの問題もありません！
ただ、自然に戻るということはないので審美性(見た目)において気になる方もいらっしゃると思います。
ブラックトライアングルが目立たないように矯正治療中にしている事・・・
『IPR』⋯歯の側面を少し削り、歯並びを整えるスペースを確保する処置のことです。
このようにブラックトライアングルが気になる部分にIPRをすると…
矢印の方向に歯が動き、隙間を小さくすることができます。
1枚目の写真より隙間が小さくなっているのがわかると思います(^_^)
矯正治療によって歯の間隔を整える事で隙間が目立たないようにする事ができます。
隙間が気になる場合はお気軽にお声かけをお願いしますね（＾ω＾）
福岡天神矯正歯科