みなさまこんにちは

本日は矯正治療中に起こりえる【知覚過敏】についてお話していきます。

知覚過敏とは

冷たいものや熱いものを食べたり飲んだりした際に、歯がしみる!と感じたことはございませんか?

知覚過敏とは、虫歯ではないのに歯がしみる状態のことです。

通常歯はエナメル質で覆われており、その内側に象牙質というやわらかい組織があります。

エナメル質がすり減ったり、歯茎が下がると、エナメル質で覆われていない象牙質に刺激が伝わり、歯がしみる原因となります。


矯正中は知覚過敏になりやすいと言われています。

ではそれはなぜなのでしょうか?

矯正中に知覚過敏になりやすい理由

■歯と歯茎の間に一時的な隙間ができるため

矯正治療中は歯の根っこに力を加えて歯を動かしていきます。

歯の根っこが動く際に、歯と歯茎の間に一時的な隙間ができます。

歯が動き終わるとその隙間は埋まりますが、一時的なその隙間に刺激が伝わり、しみる原因となることがございます。

歯が動くメカニズムを理解していただくと、よりイメージがわきやすいかと思います。

歯が動くメカニズムはこちら



■IPRによる一時的な刺激

矯正治療中にIPRという歯と歯の間を削って隙間を作る処置をすることがございます。

削るのは歯のエナメル質の部分で、エナメル質の厚さ1.5mmのうち0.25mm~0.5mmを削ります。

削ることによって象牙質がみえてしまうことはありませんが、一時的に刺激が伝わりやすくなり、しみる原因となることもございます。

IPRについてはこちら




ブラッシング圧の強さによるもの

矯正治療中、虫歯にならないように丁寧に歯磨きをしていただくことがとても大切です。

しかし、頑張って力をいれてゴシゴシ歯磨きをしてしまうと、エナメル質が薄くなってしまったり、歯肉退縮の原因となります。

歯肉退縮を引き起こしてしまうと、歯茎が下がり歯の根っこが露出している状態になり、しみる原因となります。

そうならないためにも、正しいブラッシング方法を覚えていきましょう!

ブラッシングの方法についてはこちら



知覚過敏になった時の対処法

矯正治療中の知覚過敏は一時的なことが多く、様子を見て頂くと改善することが多くございます。

しかし、その期間は水を飲むのも苦痛!と、辛い期間でもございます。

知覚過敏になった時の対処法、また、知覚過敏にならないようにするためには以下のことに気を付けていきましょう。


*口腔内を清潔に、優しくブラッシングを行いましょう!

矯正治療中になんらかの原因で歯の表面に傷がついて痛みがある場合でも、唾液の成分による歯の再石灰化で、症状が治まることがございます。

しかし、歯に汚れが残っていては、唾液の成分が行きわたらないだけでなく、汚れから出る「酸」によって虫歯の原因にもなってしまいます。

そのためにも、口腔内を清潔に保つように歯磨きをより丁寧に行いましょう。

強く磨いてしまうと、さらに知覚過敏の痛みが強くなってしまうため、痛みがある場合は、優しく磨いてください。

また、やわらかめの歯ブラシを使うのもおすすめです。


*知覚過敏用の歯磨き粉を使用する

市販されている知覚過敏用の歯磨き粉には、硝酸カリウムや乳酸アルミニウムといった成分が含まれています。

この成分には歯の刺激を抑制する働きがあり、知覚過敏の方の痛みを軽減することができます。

継続的に使用することで効果が表れるため、知覚過敏が気になるなと思ったらまずは使用してみることをおすすめいたします。


*どうしても痛い場合は歯科を受診する

一時的な痛みであることが多いですが、様子を見ても改善がみられない場合は無理をせず一般歯科を受診してください。

一般歯科で知覚過敏と診断されると、歯にコーティング剤を塗ってくれる場合もあるため、刺激から守ってくれます。

毎日のブラッシングなどでコーティング剤は剥がれていきますが、その頃には痛みが落ち着いていることも多くございます。

再度塗布すると、コーティングされ効果が継続されます。




矯正治療中は、歯が動く痛みだけでなく、歯がしみる痛みがあったり、その他ご心配なこともあるかと思います。

一時的なものや、お電話で解決できることも多くございますので、気になることがございましたら、まずはお気軽にご相談ください。



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